【バレるか心配】隣の車にドアを軽くぶつけた!正しい対処法を弁護士が解説

監修者ベストロイヤーズ法律事務所

弁護士 大隅愛友

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【バレるか心配】隣の車にドアを軽くぶつけた!正しい対処法を弁護士が解説

駐車場などで隣の車にドアをぶつけてしまった際、「軽くだったので大丈夫だろう」「逃げてもバレないだろう」と安易に考える人は少なくありません。

しかし、たとえ軽くぶつかっただけでも警察に届ける義務があります。

本記事では、隣の車にドアをぶつけてしまった際や、冷静さを失って逃げてしまった際の対処方法について解説します。

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1 隣の車にドアを軽くぶつける=「ドアパンチ」

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自分の車のドアを開けた際、隣の車に自車のドアがぶつかることを「ドアパンチ」といいます。

ドアパンチは、ドアを開ける際に力を入れすぎてしまったり、風にあおられてドアが予想以上に開いてしまったりなど、些細なことが原因で発生します。

誰もが加害者・被害者になり得る物損事故です。

1-1 ドアパンチして逃げた場合

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通常ドアパンチは物損事故として処理されます。公道でも駐車場などの私有地内でも同じです。

しかし、ぶつけたまま逃げてしまった場合は、話が変わり立派な「当て逃げ」です。

当て逃げの基準は下記のように定められています。

  • 事故を起こした際、必要な措置をせずに現場を離れること
  • 事故について警察に報告しないこと

(参照:道路交通法72条)

もし、当て逃げで見つかった場合は、下記のような罰則が当てはまります。

<刑事罰>

危険防止措置義務違反

1年以下の懲役または10万円以下の罰金

報告義務違反

3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金

<行政罰>

危険防止措置義務違反

違反点数5点加点

安全運転義務違反

違反点数2点加点

違反点数は7点となり、少なくとも30日の免許停止となります。

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1-2 ドアパンチは証拠があるとバレる

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ドアを軽くぶつけた程度であっても、近年はバレる可能性が高まってきています

当て逃げをした現場に防犯カメラが設置されていたり、付近の車にドライブレコーダーが付いていたりした場合は、現場の映像とともに車のナンバープレートから当て逃げ犯を特定できる可能性が高いです。

徐々に防犯カメラ・監視カメラの設置場所も増えており、ドライブレコーダーを搭載した車も非常に多いです。

相手が証拠映像を入手して被害届をだした場合、警察も捜査する可能性があります。

1-3 ドアパンチがバレる日数は?

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当て逃げで警察から連絡がくるかどうかは、相手が被害届をだしたか、証拠映像をもっているかによります。

相手が被害届をだしていなかったり、そもそもぶつけられた傷に気づいていなかったりした場合は警察から連絡がくることはありません。

ピカピカの車であればすぐに気づくでしょうし、傷やへこみの多い車なら持ち主が気づかないこともあります。

相手が傷にすぐに気が付き、被害届をだしたうえで証拠映像も入手していた場合、早ければ当日から数日で警察から連絡がくるでしょう。

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2 隣の車にドアをぶつけてしまったときの対処法

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隣の車にドアパンチしてしまった際、どのような対応をすべきなのか順に解説していきます。

2-1 相手への謝罪と連絡先の確認

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まずは相手の方に謝罪をすることが基本です。

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スーパーなど商業施設の駐車場であれば、ナンバープレートから呼び出してもらうことで相手に早く知らせられます。

また、相手の連絡先(氏名・住所・電話番号・ナンバープレート)を控えておきましょう。

さらに、可能であれば傷が付いたり破損したりした部分を撮影しておきましょう。今後保険会社へ提出したり、相手とトラブルになった際には役にたったりするかもしれません。

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2-2 警察へ連絡

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軽くぶつけただけでも立派な物損事故になるため、迷わず警察へ連絡しましょう。

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相手が近くにいない場合や、「これくらいなら問題ないよ」といった場合でも、トラブル防止のために警察への連絡は必ずしてください。

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警察に連絡をすることで交通事故証明を発行してもらえます。

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(出典:自動車安全運転センター)

のちに保険を使うことになった際、この書類が必要です。上述の通り、警察への報告義務に違反した場合、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金に処される可能性があります。

【関連記事】交通事故証明書の取得方法!取得場所や申請方法、日数など弁護士が解説!

2-3 任意保険会社に連絡

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警察の実況見分が終わったら保険会社へ連絡しましょう。

相手が停車している通常のドアパンチなら、過失割合は10:0です。

磨いて消える傷もあれば、数万円かけて塗装が必要なケースもあります。契約している保険内容にもよりますが、保険で修理費を補償してもらえることもあります。

ただし、保険を使った場合は翌年等級が下がり、保険料は高くなるので注意が必要です。自費で修理費を捻出するのと保険を使うのと、どちらが得になるかはケースバイケースです。

2-4 相手とその場で示談してはいけない

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相手がその場で「修理費は〇〇円くらいだろうから、〇〇円でいいよ。」など示談をもちかけてくることもあるでしょう。

基本的に当人同士でその場で示談をしてはいけません。その場で事なきを得たとしても、後日高額な修理費の請求をされるなど、トラブルになる可能性もあるため、必ず警察と保険会社を間に入れましょう。

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3 ドアパンチして逃げてしまった場合の対応

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ドアパンチをしてしまうと、正常な判断ができずにとっさにその場から逃げてしまったというケースも決して少なくありません。

冷静になったとき、逃げてしまったことを後悔したり、警察から連絡がくるのではないかと不安でたまらない思いをしたりしている人もいるでしょう。

もし逃げてしまったのなら、なるべく早く警察へ連絡するのが無難です。

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3-1 なるべく早く警察へ連絡する

被害届がでる前であれば、正直に警察への連絡を行うことで、物損事故として処理される可能性が高いです。

物損事故では刑事罰の対象になることはないため、冒頭で述べたような「危険防止措置義務違反」や「報告義務違反」には該当しません。

また、違反点数も加算されないため、免許停止などの罰もありません

もし、気が動転してしまい、現場から離れてしまったような場合は問題となりますが、警察からその場で連絡しなかったことについて尋ねられたら、正直に「気が動転して現場から離れてしまいました。」と答えましょう。

連絡後は、被害届がでてから警察の連絡を待つ流れになります。被害者が現れなかった場合はなにもありません。

3-2 ドアパンチで慰謝料はない

上述したように、ドアパンチは物損事故として扱われるため、慰謝料の支払いはありません。

慰謝料は人身事故などで、相手が精神的苦痛を負った際の賠償金です。被害者が現れた場合でも、支払いは修理費のみで済むことがほとんどです。

3-3 当て逃げの時効は20年

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当て逃げの公訴時効期間は3年ですが、それは被害者が損害と加害者を知ってからの話です。

当て逃げの場合、通常被害者は加害者の氏名や住所を知らない状態です。

そのため、当て逃げについては、民事責任の時効期間である「20年」と捉えておくべきでしょう。20年もの間、バレるかもしれないという恐怖を抱え続けるのは精神的にかなりしんどいです。

4 まとめ

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隣の車にドアがぶつかってしまう「ドアパンチ」は、いつ加害者・被害者になるかわかりません。

軽くぶつけただけでも、警察への連絡を行うことでさまざまなリスクを回避できます。

正直に警察へ届けでた場合のデメリットは小さく、せいぜい数万円の修理費用の負担程度です。

もし、逃げてしまったら最悪の場合、免許停止や損害賠償の増額も考えられます。また、罪悪感と「いつかバレるのでは?」という恐怖感から精神的にも辛い日々が続きます。

最近は監視カメラやドライブレコーダーの映像から、バレることも多くなっています。速やかに、正直に申告しましょう。

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