速度違反・スピード違反の点数は?反則金や罰金、手続きも解説

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速度違反・スピード違反の点数は?反則金や罰金、手続きも解説

速度違反スピード違反は交通違反のなかでもとくに多い違反です。

普段はきちんとルールを守っていても、うっかり速度違反・スピード違反をしてしまった!という方も多いのではないでしょうか。

そんなときに気になるのが、速度違反・スピード違反の点数や反則金、罰金、さらに速度違反・スピード違反が発覚してからの手続きです。

本記事では、速度違反・スピード違反とはどのようなルールがあるのかという基本から、反則点数、反則金などの詳細を解説します。

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1 速度違反・スピード違反の定義を確認

速度違反・スピード違反の定義を確認

まずは速度違反スピード違反の定義を確認しましょう。

道路交通法第二十二条によると、速度違反・スピード違反は

「車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。」

とされています。

免許をお持ちの方なら、道路に設置された標識に表示された最高速度や法定速度のことは理解していますよね。

最高速度はエリアによって異なりますが、法定速度は現在一般道路で60キロ、高速道路で100キロと定められています。

最高速度はもちろん、この法定速度を1キロでもオーバーすれば速度違反・スピード違反の対象になります。

速度違反・スピード違反と一口にいっても、最高速度、法定速度、さらに一般道路と高速道路では基準が違う点は理解しておく必要があります。

2 速度違反・スピード違反の反則点数

速度違反・スピード違反の反則点数

速度違反・スピード違反の反則点数を確認しましょう。

反則点数とは、交通違反を起こした場合に加算される点数のことです。免許取得時は0点で、そこから3年以内に所定の点数に到達すると、免許停止や免許取り消し処分を受けることになります。

前述のとおり、速度違反・スピード違反の定義は一般道路と高速道路で違います。

合わせて点数にも違いがあるので、理解しておく必要があります。

一般道路、高速道路のそれぞれの反則点数を紹介します。

2-1 一般道路の反則点数

一般道路の反則点数は、以下のとおりです。

  • 超過速度1~14キロ……1点
  • 超過速度15~19キロ……1点
  • 超過速度20~24キロ……2点
  • 超過速度25~29キロ……3点
  • 超過速度30~49キロ……6点
  • 超過速度50キロ~……12点

2-2 高速道路の反則点数

次に、高速道路での速度違反・スピード違反の反則点数を確認しましょう。

29キロまでの超過は一般道路と変わりませんが、それ以上になると点数が変化する点が特徴です。

  • 超過速度1~14キロ……1点
  • 超過速度15~19キロ……1点
  • 超過速度20~24キロ……2点
  • 超過速度25~29キロ……3点
  • 超過速度30~34キロ……3点
  • 超過速度35~39キロ……3点
  • 超過速度40~49キロ……6点
  • 超過速度50キロ~……12点

3 反則金と罰金の違いと金額を確認

反則金と罰金の違いと金額を確認

速度違反・スピード違反をした場合、超過したスピードによって反則金を支払う必要があります。

また、一定以上の違反は刑事処分となり、罰金を支払わなければなりません。

反則金と罰金の違いを理解したうえで、それぞれいくら支払う必要があるのかを解説します。

3-1 反則金と罰金の定義

まずは反則金と罰金の違いを理解しましょう。

反則金と罰金はいずれも同じように見えますが、考え方は大きく違います。

反則金は行政処分により発生した金額で、支払えば裁判をする必要がなく、前科がつくこともありません。

これに対して、罰金は刑事処分として納付しなければならないものです。前科がつき、今後の車両の運転だけでなく人生においても大きな汚点となってしまします。

それぞれの詳細を確認しましょう。

反則金の定義

反則金は、交通反則通告制度にもとづいた行政処分です。道路交通において、危険なことをした人に適用されますが、そのなかでも比較的軽いものになります。

交通位違反をすると裁判手続きをする必要がありますが、裁判の手続きは非常に複雑で手間がかかるため、簡略化するために反則金を支払うことで補います。

反則金を支払えば、刑事罰を免れるだけでなく前科がつくこともありません。

罰金の定義

一方で罰金は、刑事処分を受けた人が納付するものです。交通違反のなかでも危険性が高い事故や違反をした人に適用されます。

最終的な罰金の金額は明確には定められておらず、裁判の内容によって決定されます。

速度違反・スピード違反の場合は10万円以下の罰金となるケースが多いです。

また、反則金を納付した場合と違い前科もついてしまいます。

罰金を納めず、悪質と判断された場合は6か月以下の懲役が科せられる可能性もあります。

反則金を納付する場合は、青い「交通反則告知書」が交付されます。罰金を納付する場合は赤い「道路交通法違反事件迅速処理のための共用書式」が交付されます。

それぞれの紙の色から、反則金は「青切符」、罰金は「赤切符」と呼ばれることが多いです。

3-2 反則金は行政処分の金額

速度違反・スピード違反の反則金は行政処分の金額で、反則点数と同様超過した速度に応じて金額が変わります

一般道路と高速道路でも金額が変わる点も特徴です。

一般道路での速度違反・スピード違反の反則金の金額は、以下のとおりです。

  • 15キロ未満……9,000円
  • 15キロ以上20キロ未満……12,000円
  • 20キロ以上25キロ未満……15,000円
  • 25キロ以上30キロ未満……18,000円
  • 30キロ以上……6ヵ月以下の懲役、または10万円以下の罰金

さらに、高速道路での速度違反・スピード違反の反則金の金額は、以下のとおりです。

  • 15キロ未満……9,000円
  • 15キロ以上20キロ未満……12,000円
  • 20キロ以上25キロ未満……15,000円
  • 25キロ以上30キロ未満……18,000円
  • 30キロ以上35キロ未満……25,000円
  • 35キロ以上40キロ未満……35,000円
  • 40キロ以上……6ヵ月以下の懲役、または10万円以下の罰金

一般道路と高速道路では30キロ未満までの反則金は同額ですが、一般道の場合30キロ以上の違反で懲役または罰金の扱いになる点に注意しましょう。

3-3 罰金は刑事処分の金額

一般道路で30キロ以上、高速道路で40キロ以上の速度違反・スピード違反をすると、反則金ではなく罰金を納付しなければなりません。

罰金の金額は簡易裁判の結果によって決定されます。

上限は10万円ですが、実際には6~8万円になることが多いです。

ただし過去には60キロ以上の違反を行い、悪質と判断されて10万円の罰金が求められたケースもあります。

何度も速度違反・スピード違反を繰り返している、違反によって悪質なトラブルを起こしたなどの場合は、罰金ではなく懲役刑が科せられることもあるでしょう。

3-4 罰金は刑事罰なので前科になる

反則金と罰則の違いは、前述のとおり前科の有無です。

速度違反・スピード違反をしても軽い場合は行政処分のみの反則金で済みますが、悪質な場合は刑事罰として罰金の納付が求められ、前科がついてしまいます。

前科がつくと仕事の内容によっては失業してしまう、一定期間業務ができない、または資格を取り消されることがあります。

働けなくなると収入にも大きな打撃を受けるでしょう。

さらに、速度違反・スピード違反によって仕事を失った場合、転職活動時に履歴書に前科を記載しなければなりません。

速度違反・スピード違反の前科を記載しなかった場合は経歴詐称となり、解雇、退学につながります。

また、前科があるとパスポートをもらえない、海外へ渡航できない国もあります。

たった数キロの速度違反・スピード違反で、収入がなくなる、旅行や海外での仕事ができなくなるかもしれません。

一度ついた前科は生涯消えることはないため、後悔しないためにも必ず標準速度や法定速度は守らなければなりません。

4 一発免停・一発免許取消しになる速度違反・スピード違反

一発免停・一発免許取り消しになる速度違反・スピード違反

速度違反・スピード違反によって一発で免停免許取り消しになるケースもあります。

一発で免許停止になるのは一般道路なら30キロ以上の超過、高速道路では40キロ以上の超過です。

反則点数6点以上で免許停止になることが決まっています。

免許停止中は車を運転できず、運転した場合は無免許運転扱いになり刑事罰の対象となってしまいます。

免許停止期間中は、免許証を警察に預けなければならず、一定期間が終わって返還してもらうまで運転はできないことを理解しておきましょう。

免許停止の期間は、これまでの反則点数によって変動します。点数と免許停止期間は以下のとおりです。

  • 前歴0回・累積違反点数6~14点……30~90日
  • 前歴1回・累積違反点数4~9点……60~120日
  • 前歴2回・累積違反点数2~4点……90~150日
  • 前歴3回以上・累積違反点数2点・3点……120~180日

全的や累積の違反点数が長くなるとそれだけ免許停止期間が長くなる点が特徴です。

速度違反・スピード違反によって一発で免許取り消しになるケースは少ないですが、上記よりも違反点数が多い場合、免許取り消しになる可能性があります。

5 速度違反・スピード違反の取り締まり方法

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速度違反・スピード違反はどのような方法で取り締まりが行われているのかをチェックしてみましょう。

速度違反・スピード違反は、交通違反のなかでも非常に取り締まり件数が多いです。

内閣府の調査によると、2022年の最高速度違反の件数は1,06万4,818件でした。

これは一時停止違反の1,58万8,628件に次いで2番目に多い数字です。

一般道路でも高速道路でも、さまざまな方法でスピード違反の取り締まりが行われています。

それぞれの方法をチェックしてみましょう。

5-1 定置式(ネズミ取り)

定置式は、一般的にネズミ取りといわれる取り締まり方法です。

一定の場所にレーダーや電光の速度検出装置を設置し、さらに近くに警察官を配置します。

そして装置に反応した車両を警察官が追いかけ、道路わきなど邪魔にならない場所でその場で検挙します。

速度違反・スピード違反の取り締まりのなかでも、半数以上がこの定置式で検挙されています。

定置式はいつも決まった場所で行われるのではなく、ランダムで行われます。そのため、「この道なら大丈夫」ということはないので注意してください。

5-2 追尾式

追尾式は、パトカーが速度違反・スピード違反をした車両を追いかけて速度を計測し、検挙する方法です。

一般道路では30キロ、高速道路では50キロ以上の距離を、警察官のパトカーが等間隔で追尾します。

ストップメーターという機械を用いて、速度違反・スピード違反をしている可能性がある車両とパトカーとの速度差を計算して超過速度を算出します。

追尾式は、速度を計測する間にスピードを落とせば検挙されないこともあります。

ですが速度違反・スピード違反の取り締まりは追尾式でも多くの検挙数があるため、「途中で速度を落とせばいい」というわけではありません。

5-3 オービス

速度違反・スピード違反の取り締まり方法のなかでももっともメジャーなのが、オービスによる取り締まりです。

オービスは、スピード違反をしている車を検知できる装置です。

標準速度や法定速度を違反している車両を即座に見つけ、車両のナンバープレートと運転手の顔を自動的に撮影します。

撮影された結果をもとに、後日警察から通知書が届きます。この通知書には反則金や反則点数が記載されています。

通知書の内容にしたがって、期限内に反則金を納付する必要があります。

【関連記事】オービスとは?種類や反応速度、光った後の流れや対策まで詳しく解説

 

6 速度違反・スピード違反後の手続きの流れ

速度違反・スピード違反後の手続きの流れ

速度違反・スピード違反が発覚したら、速やかに所定の手続きを行う必要があります。

手続きの手順と、適切な手続きを行わなかったあとの流れを解説します。

6-1 原則期限内に納付する

速度違反・スピード違反で反則金が記載された青切符を受け取った場合は、記載されている期限までに速やかに反則金を納付する必要があります。

反則金の納付期限は原則8日間です。

期限を過ぎた場合は納付書を再発行してもらう

反則金を支払う意思があるものの納付期限を過ぎてしまった場合は、納付初を再発行してもらいましょう。

期限を過ぎると、現在受け取っている納付初では支払いができなくなってしまいます。

そのため、警察の交通反則通告センターへ出頭して新しい納付初を受け取る必要があります。

再発行してもらったら、速やかに反則金を支払いましょう。

なお、再発行された納付初の支払い期限は原則10日間です。

6-2 通告書・本納付書の指示に従う

最初の青切符や再発行通知書の期限を過ぎても反則金を支払わなかった場合、40日程度で通告書・本納付書が届きます。

この通告書は、反則金を速やかに支払うことを命じる督促状です。

支払い金額は反則金に加えて、通告書を贈る際に発生した郵送料が加算されます。

6-3 警察署への出頭命令が届く・懲役が確定する

警察に出頭すると、裁判が行われ、その結果にもとづいて罰金や懲役といった刑事処分の内容が確定します。

罰金や懲役は刑事処分であり、前述のとおり前科がつくことになります。

悪質な速度違反・スピード違反は一発で前科となる可能性がありますが、本来なら反則金を納めるだけでよかった場合でも支払いを怠ることで前科持ちになってしまう可能性があることを理解しておかなければなりません。

罰金や懲役の刑事処分とは別に、現在所有している免許は停止または取り消しになります。

一度の速度違反・スピード違反で後悔することがないよう、普段から安全な運転を心がけ、万が一違反してしまった場合は速やかに対応することが大切です。

罰金が支払えないと、督促状が届き、さらにそれを無視していると財産が差し押さえられます。

罰金の金額が決定しても支払える現金がなく、さらに差し押さえられるような財産もない場合は、強制的に労役所に留置されます。

1日5,000円で労働させられ、罰金分を補うことになります。

労役所で罰金の10万円分を支払うには、最低でも20日間は留置されることになります。

ただし、事前に申請し、罰金の一部を支払っている場合は労役所での労働日数は支払った分だけ軽減されます。

【関連記事】(交通事故)警察からの連絡はいつ来る?呼び出しになるケースとは?

 

7 まとめ

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速度違反・スピード違反をした際の点数や反則金・罰金、手続き方法などを解説しました。

速度違反・スピード違反の反則点数は、一般道路と高速道路によって違います。

また、超過したスピードが多いほど反則点数や反則・罰金の金額は高額になります。

悪質だと認められた場合は一発で免許停止になることもあり、さらには刑事罰が科せられるケースもあります。

刑事罰が下り前科がつくと、現在の仕事を失う、就職先の選択肢が狭まる、入国できない国があるなど、生活にも大きな影響を与えます。

速度違反・スピード違反の取り締まりは一般的なオービスやネズミ捕りのほか、追尾式でもさまざまな場所で行われています。

いつでもこれらの取り締まりにおびえることがないよう、日頃から標準速度や法定速度を守った安全運転を心がけることが大切です。

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監修者

ベストロイヤーズ法律事務所

代表弁護士 大隅愛友

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